ぽえむ君−視点−/ぽえむ君
ぼくは詩人
ほんの少し視点を変えるだけで
同じものがまったく違うものに見える
なかなかそれに気がつかないけれど
今日もまた
朝の散歩をしていると
カエルに出会いました
ぼくよりもずっと低いところから
お腹を地面につけながら
青い空をじっと眺めていました
ぼくよりもずっと
自然の中で育っているから
ぎろっとした目は
ぼくよりもずっと広くて
そして素直に
空を見ているのかもしれない
ぼくはだんだんカエルになってきた
土と草の匂いがする
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい
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