虹目/まれ
とりあえず、
と言って。 きみは傘をもって家を出る。
蝸牛と、雨 みごとなコンビネーション。
はるかさきに 晴れた青がみえる。海とそらと。ゆくえ。
辿り着けるかなぁ。
ぼくも
行きたいなぁ。
晴れやかで激しく、祭りみたいな、生と死のコンピレーション。
きみの教えてくれたリズム、まだ残ってる。 うれしいよ。
たどりつけるかなぁ?
行きつけるかなぁ。
もしもし?
まだ、ぼくのはなし、聞いててくれてる?
グレゴリアンチャントと鼻息荒い赤のグラデーション
昨夜の夢が目を覚ます
バクテリアが花を食べ、緑を吐く
ちろちろと萌える緑が霧のように闇を渡ってゆく
ぼくはきみを揺り起こし、
きみの息を食べてまた眠る
これ以上ないほど深く
戻る 編 削 Point(1)