虹目/まれ
 
 とりあえず、
       と言って。  きみは傘をもって家を出る。
蝸牛と、雨   みごとなコンビネーション。

 はるかさきに     晴れた青がみえる。海とそらと。ゆくえ。

  辿り着けるかなぁ。
            ぼくも
                 行きたいなぁ。

晴れやかで激しく、祭りみたいな、生と死のコンピレーション。
   きみの教えてくれたリズム、まだ残ってる。  うれしいよ。

         たどりつけるかなぁ?
             行きつけるかなぁ。
もしもし?
   まだ、ぼくのはなし、聞いててくれてる?

グレゴリアンチャントと鼻息荒い赤のグラデーション
             昨夜の夢が目を覚ます
       バクテリアが花を食べ、緑を吐く
        ちろちろと萌える緑が霧のように闇を渡ってゆく
ぼくはきみを揺り起こし、
       きみの息を食べてまた眠る
                     これ以上ないほど深く
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