半蔵門/do_pi_can
 
ここは、
坂の多い街だ

だからだろうか
気持ちが左斜めに傾いている

喫茶店の中から
土曜日の朝が動き出すのを

流行の曲を聴きながら
見ていると

坂道を
君が下って行くのが

見えたような気がしたが、
一本だけ咲き誇った桜の幻想か

君が
この街に居るはずが無い

私の心の隙間に生じた
夢だね

そのような夢を見る
余裕があるほどに

今日は、
時がゆっくりと動いているようだ

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