「黄砂」/do_pi_can
の始まるときより,世の終わるときまでが
われらの命ならば
離散し,結合し,また離散するを
幾度繰り返すことか
仲間のまことに多くは
大気のはるか外におり,
どれほどの速さかはわからねど,
我が吹かれ来たりしここより,
はるかに,はるかに,遠ざかりつつある
我等は,それぞれに個別であるが,
それぞれを感ずることができる
何ほどの手段もいらぬ
感ぜようとすれば,即ち感ずる
地中を流れし者
大気を漂いし者
海の底深くにうつろいし者
今,まさに燃え盛る者も
あるいは,冷えた後,再び形となりつつある者も
さように
変化し,変転する
我もまた,再び,
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