始発に乗る/
 
花冷えとは、桜の咲く季節に一時的におこる冷え込みなのだそうだ
つめたい、花びらがどこまでも吹いてくる
ひとりであるいてみようとおもうとき、
そう、この今あたしはひとりになる
冷え込んだおなかをかかえて

このひとと出会えてとても素敵なことがたくさんあった
いまも大切にこころにあるのだから
いつかは散る花とおなじなんて言い聞かせてみる

あたしは花になりたい

どこまでもひとりで歩いていける花
あたたかな手のひらで生きて
うまれてきてよかったと両親に告げよう

さようなら大好きだった人
長い人生の中で
あなたにであえたことがうれしい

いま、たったいま、離れていったあなたよ



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