神様/ススメ
 

君がつぶらな焦点を合わせた時
僕はどんな顔をしていただろうか
その直前までの僕は
白い壁は気にはならなかったけど
夕日の暖かさにやけに気分をイラつかせていた
今思えば
僕は神様に殺意を抱いていたんだと思う
この世の理不尽にようやく気づいた17歳児には
手を握り締めても怒りと恐怖の震えを閉じ込められない
返事が来ないのがほんとうに怖くて
わざと声は君に届かせなかったんだ
日増しに波形はおろそかになっていて
優しい言葉もとっくに使い果たしていた
そんな中
君がつぶらな焦点を合わせた時
僕はどんな顔をしていただろうか
今思えば
僕は神様を殺した顔をしていたんだと思う
戻る   Point(2)