『花見』/しろいぬ
 

何のために人は花を観るのだろう

しとしとと雨が 花びらを流して

何のために人は花を観るのだろう

足元に転がるビールの空缶 を 僕は躊躇なく踏み潰す

何のために人は花を観るのだろう

ほんのりと赤く染まった笑顔笑顔笑顔

何のために人は花を観るのだろう

君たち 本当は泣きたいんだろう?

この雨と あの花のようにさぁ

美しいものなんか 刹那にしかない って

知ってるんだろう?

本当は殺してしまいたいんだろう?

何のために人は花を観るのだろう

人のことは知らない

ただ僕は 人と繋がっていたい
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