夜を歩く足は 無防備で 哀しい/るな
 
 どこか 遠くに
 置き忘れた 靴

 こんなに 離れて
 しまったから

 きっと あの靴は
 今 亡霊が 履いている

 すべて 名前のない
 ものたちへ

 百年たてば
 あなたたちの ものだから
 安心して おやすみ・・・

 暗闇に 白い足が 見える
 根つかない 植物のように
 白く 細い足が 見える

 あたしは この足で 何を
 見つけたかった
 のか

 夜を歩く足は 無防備で 愛しく
 そして 哀しい
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