使命/命鈴
喧騒と汚職の国に
堕とされた天使
泣く事を忘れた赤子の様
止め処なく流るる時を無駄に弄び
もう一度 生きる糧を見つけるために
この穢れた大空を羽ばたいてゆく・・・
共通点の有無を問題にとり
終わり無き、答えを探す旅に出る
水に飢え 人間であるが故に発情し
汚れながらも生きてゆくんだ
荒んだ空にかかる雲
あどけない視界は曇ってゆく
霧と化した、邪心により
天使の体が何時か薄れていきそうに成る
それでも天使は、天使は・・・
歌う、世界のレクイエムを
喉が裂け 声を失い 世界に平和が訪れるまで・・・
やっと存在理由を見つけたんだ
『使命を全うする事』。
天使は見つけた。その使命を。
天使は全うした。その使命を。
最終結果が如何であろうとも
天使は使命を全うした。
いつか世界に平和が訪れたとき、
私は天使に感謝の行為を示そうと思う。
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