星 ?/木立 悟
 

道が濡れている
闇のなかをゆく
果物のにおいの布
夜はたしかに来る


やわらかさは去る
音は去る
星の網をすり抜け
あるべきところへと


歌のはじめと終わりのように
大きな祭の名残りのように
夜の窪地がまたひとつ
白くゆらめく矮星を生む



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