空の彼方/
蓮見
あの子を探して
旅に出た
あの子の好きな
歌口ずさんで
散る桜
浮かぶ月
どうして
眩しくて
あの子はどこにもいなかった
あの子はどこにもいなかった
記憶の中で
ただ微笑む
わずかな残像
それだけ
を
残して
あの子は空へと還っていった
ありがとうも
言わせてくれないの
戻る
編
削
Point
(2)