<童話> 道と牛飼いと子供と旅人と君のこと/クリ
うやく街に着きました
大人がいっぱいおりました
車がビーと 過ぎました
ざくざく足音してました
見えない鳥が 飛びました
ボンと爆弾落ちました
街は静かになりました
それから少し 待ってると
風の音しかしませんでした
道はすやすや眠りに就いて
誰かが来るのを待ちました
何万年も待ちました
…………………
苔や木漏れ日いっぱいの
ジャングルの中 ずっと奥
蝿取草の咲くところ
君が散歩をしてました
道はひっそり黙ったままで
君が来るのを 待ちました
Kuri, Kipple : 1989.6月
若いころに書いたいわゆる「大人のための童話」です。七五調。ちょっと恥ずかしい
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