ぽえむ君−果敢−/ぽえむ君
ぼくは詩人
辛いときこそ
悲しいときこそ
そこに詩が生まれるのかもしれない
でもそれは決して慰めではない
それはぼくの心の灯
それはみんなへの明かり
今日もまた
朝の散歩をしていると
怪我をしたネコに出会った
顔から体から足から
それはもう傷だらけ
フラフラとした足どりも痛々しい
それでもぼくを見ると
ネコは警戒心を奮い立たせ
身構える
こんな体になろうとも
自分の「生」を守るために
明日の自分のために
その眼差しは力強く
気持ちに言葉はいらない
明日もまた
言葉のない詩を作りたい
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