タトゥのつぼみ/
ZUZU
灯りを消して
きみはぼくのことを
ぼくはきみのことを
好きだったのに実らなかった
あのひとだと思って
これから一時間
キスしつづけよう
きみの肩には
できかけのタトゥがつぼんでいた
濡れなかった雨に
灯りを消すと
きみはびしょびしょになってしまった
かなしいキス
きみは泣いてしまった
ぼくはきみを愛しいと思った
灯りをつけて
名前をきいたけど
「そんなの忘れたよ」
さみしい微笑みだった
戻る
編
削
Point
(2)