タトゥのつぼみ/ZUZU
 
灯りを消して
きみはぼくのことを
ぼくはきみのことを
好きだったのに実らなかった
あのひとだと思って
これから一時間
キスしつづけよう

きみの肩には
できかけのタトゥがつぼんでいた
濡れなかった雨に
灯りを消すと
きみはびしょびしょになってしまった


かなしいキス
きみは泣いてしまった
ぼくはきみを愛しいと思った
灯りをつけて
名前をきいたけど
「そんなの忘れたよ」
さみしい微笑みだった



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