宇宙旅行記 #1/馬野ミキ
 
まだまともだなって思う。
最初にこれを創った神などは俺の船室のシャワールームで血の涙を流しながら
自分のチンポばかりしゃぶっているし役に立たない。
役に立たないというか、
なんか俺のような地球の詩人が立ち入れないようなREALな真に迫る
迫りすぎて俺自身の存在が危うくなるような怖さがある。
だからまぁ俺のおんぼろ宇宙船で適度に神を預かっている。
つまり神も神でまた、本当に誰にも相手にされず愛されないので
ひからびて小さくなって、へその緒のようになってしまって超へなへなしてる
今では人間はほとんど彼を受け入れないし。
思えば俺の宇宙船の暖房が効かなくなったのは
神のような本物のきちがいを乗せているせいかも知れないけれど、
人間の心を持つ俺としてはこの現実にひじょうに心が痛むのだ。


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