乱/A道化
 




花色を
包むような霧雨の
白く
ここはまだ、冬の肺か
冷たい呼吸の薄い圧で
梅が散り


色は
夢でしたか
混迷を招く為の五感なら
あ、
あ、
快く陥り


梅が散り
私は瞑り
花色を閉じ込めたまぶたが凍り
ああ、
乱が
美しいです


2006.3.25.
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