ガーベラ/AKiHiCo
蛍光灯の下に籠を置いた
中にはキミの好きだった花を入れて
黄色いガーベラ
あの日からキミを失って
戻ってくるはずもないキミを
毎日こうして待ち続けている
いつでもキミを
すぐに受け入れられるように
このガーベラが萎れる前に
もう一度だけでいいから
キミの笑顔を僕に
白い服を纏った姿は
まるで天使のように美しく
黄色がよく映えた
キミは蒼白の表情で
無数のガーベラに囲まれて
天国に続く階段
その端に黄色いガーベラを
籠を覗くけれど
やはりキミの姿はなくて
萎びたガーベラだけが
ただ
ぽつんと
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