僕の道標/maumi
 
苦しくて逃げ出した背中が透明に透けて
真昼の太陽がその背中を通して影を焼く
焼き抜かれた影絵には
傷ついた片羽の蝶が飛べない空を睨んでる

悲しくて差し出した涙が宝石に変化して
宵闇の光星がその価値を見越して舌を出す
奪い取られた宝石には
傷ついた片開きの箱の開かない鍵をいじってる

誰か助けてよ
どんなに叫んでみても
誰にも見つからないよう
生きているから

僕の道標は
どんなに小さくても
どんなに汚れていても
確かにあるから

この太陽がその背中を通して影を焼いても
この光星が心の中を盗んだとしても

僕の道標を探して
書き残す日記の中には
確かに僕がいた

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