心を殺し合うこともある/いねむり猫
 
私は盲目のまま、足を投げ出して街角に座っている
監視カメラのように世界を写しているだけの
ガラスの箱のようなまなざしで

ガラス箱の中で生まれる淡いひらめきは
孤立したままで消えていくのがふさわしい

淡く 孤独で 短命な輝きこそ 
不器用な 信じられる唯一のもの

持続しない 結びつかない 孤立する誇りがあるから

だから信じられる

だから私達はもろく
だから私達は冷たく目を背け合う
だから私達は多くを語れない
だから私達はあいまいで衝動的なやさしさしか見せられない
だから私達は残酷で無慈悲で
だらか私達は心を殺し合うこともある


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