灰暗色の灯る部屋/相馬四弦
 
引き裂いたカーテンを

痩せ細った小さな身体に巻き付けて

よくその隅っこで泣いていた

電灯から垂れ下がった紐を

何時間もじっと睨んでる

そんな貴女のためにシチューを作ったり

話す言葉が思い浮かばなくて

ふたり

暗がりに無言のまま

そのまま夜が更けて

ようやく寝入った貴女に毛布を掛けるとき

何度も殺そうと思いました
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