「3.ブラウン博士の謀略」/umineko
よほど真摯に胸に耳すませないと。
意味を持たない文字列に惹かれる不思議。そうですね、少し趣は違うんですけど、この作品から受ける印象がよく似てる。中原中也、「サーカス」。その中で中也はこう、詠っています。
…
サーカス小屋は高い梁
そこにひとつのブランコだ
見えるともないブランコだ
頭倒さに手を垂れて
汚れ木綿の屋蓋のもと
ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん
…
って。その擬音語に意味はない。ほかの文字列だって意味は通る。だけどこれでなきゃだめだ。違いますか?
初出 「世界中の詩人を敵に回しても」:over the sin 詩人シナプス
改訂 3-12-06
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