落人の詩(十七)/信天翁
 
ゆめの丘のひだで
   呑ん平のように
おのれの齢をわすれている
    セピアいろのねぼけ顔がある

ゆめの海のうえで
   ウインドサーファーのように
おのれの齢を誇示している
    あかねいろのすまし顔がある

ゆめのおぉおくで
   おいぼれのように
おのれの齢をぼやいている
    ひからびた苦虫顔がある

                     (一九九九年十二月三十一日)

                  
   

    
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