星眼鏡/もる
 
パジャマでいいから出ておいでよ
濡れた髪を風で揺らしてさ

コンクリートの上 なのに宇宙に届く

ホントにキレイな綺麗事は
その名の通りキレイなことだ

星眼鏡覗いても 片目だけは渡せない

明日世界が途切れて 思いが足りなくてもいい
残った欠片ひとつだけで 雨降る夜にも蘇るよ

魔法もないのに横に座った
僕の腕はこんなに長かった

引き寄せてみたり 突き放してみたり

君は悲しい顔をしながら
幸せなことを喋りまくる

静かな叫びは 虫の歌に溶けていく

人が転んだりするのを 傍目で見たりするから
遥かな星に揺れるよりも 明日の小石を気にしてしまう

星眼鏡覗けば 確かなものがあるように
確実な永遠を 欲しがってしまう僕は とても 脆い

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