我がミランダ/キリヱ
午後の日差しに翻る白いスカート
柔らかな髪
思えばあれは初戀だった
名前も知らぬ年上の彼女
消え入りそうな細い躯を
ただ目で追っていた
古い映画を観て、ふと思い出す
もう顔すら思い出せない彼女を
あの時幼い私はセーラで
彼女はミランダだった
きっと彼女は
私が存在することさえ知らない
あの午後の日差しの中
消えてしまった幼い想い
今、貴女は何処で何をしているのだろう
もう出会うことのない
我がミランダ
映画「ピクニックatハンギングロック」に寄せて
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