塵と挽歌/美味
 
に溺れて
  私は名前を沈めた
   二度と月は
  光を返すことのない
 鏡になる


         終わらない
       崩れそうな私を
   無情に支え続ける憎しみ
      赦しを乞う言葉は
      あなたの賛美歌へ


  尽き果てる悲しみ
      があること
  目は既に何もかも
  束縛していないのに


             消えて終う
  あなた
               わたし
  さえ消えて終えば


    憎しみさえ

 
  際限なく

       千  切   
            れ     て







          塵と挽歌








戻る   Point(2)