九鬼周造著『日本詩の押韻』再読/狸亭
 
)母音の音量を異にするもの。
  (二)母音の性質を異にするもの。
  (三)子音の性質を異にするもの。
  (四)母音または子音の応和の位置の転倒してゐるもの。
  (五)応和してゐる音の結尾に更に他の音をつけたもの。
(乙)音の応和の範囲の大き過ぎるもの、
  (六)同音異議の語。
  (七)同語の反復。

 どういうことかを具体的に見るために、各一例ずつ抜き出してみます。(1)ほろほろと   (oto)
   山吹ちるか滝の音(ooto)
(2)灰吹こけし煙草盆(bon)
   駒散乱す将棋盤 (ban)
(3)町では人々煙管の掃除(ozi)
   甍は伸びをし 
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