白くやわらかななきがらの下から/まほし
 



はるをまたずに
なんでなんで
咲くの


底冷えの寒さを
わざとえらんで
ウメは咲いて
あっという間に散って


白くやわらかな
なきがらの下から
プチンプチンと
若草がもえる


いのちはそんなに
やわじゃない





うたの続き
そっと叫ぶように



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