【やまだくんへ〜今もまだ笑っているのかい〜】/仲本いすら
 
していって
「これが、やまだくんだ」と決め付けたくなかったんだ。
君、「やまだくん」はもちろん実在はしない。
しかし、君の名前に「やまだ」をつけたのは、もっともポピュラーな慣れ親しんでいる
苗字で、みんなの心の中にスっと入っていってほしかったから。
みんなの頭にあるイメージの「山田」。
それらと、僕が書く君「やまだくん」がうまくミックスされることによって
本当のやまだくんってのは、できあがる。いや、そうであってほしいと
願ってたんだ。

二通りのEND。
ある意味、小説や小話としては最悪な行為なのではないか、と自問する。
しかし、この「やまだくん」シリーズの中で君は二つの運
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