鏡/草風
 
君が誰とどこで会っていようが僕には見えない。

僕が誰とどこで会っていても君に見えないように。

鏡に映った自分に「僕は大丈夫?」と問いかけてみても

答えは自分しか知らないのだけど。

その答えが出ない理由はきっと、君と僕が

鏡の中と外の関係だから。

近づけば近づき、背中を向ければ背中を向ける。

でも、差し伸べた手はずっと触れる事は無いんだ。

君に僕の温もりが届かないように

僕にも君の温もりは伝わってこない。
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