青い春/
LEO
春は
思いがけない記憶を呼び覚ます
フリージアの花びらが揺れていた
恋に幼い心も揺れていた
サヨナラの理由を
頬伝った涙をさらう風のせいにして
強がる笑顔で背中を見送った
あの日‥
空はおぼろげで
陽炎のように揺れていた
いつかの春の恋だった
淡く幼い恋だった
花屋の店先
溢れんばかりの花を目にして
桃色の香りがつんと鼻の奥をくすぐる
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