透明リアリスト/M?lodie
気の抜けた炭酸と
虚脱とほんの少しの感嘆を
瓶につめたら
氷水から出たくないと
駄々をこねたりするものだから
とりあえず
渇いた手の平潤して
酸素と太陽の代わりに飲み干した
天気雨の午後
子供はいいよなとか
今更呟くような他力本願
大嫌いだと叫びながら
結局年は取っていくものなのさ
そんな無機物と有機物の狭間に
生きる大人になりました
それでもペットボトルや瓶を片手に
一息に飲み干す消化器官のくすぐったさ
グラスに移し変えなんて
お上品は出来やしないよ
汗だくで見上げれば
今日も綺麗に天気雨は笑う
人はこうして
生きてゆくものなのですか
幾つになっても炭酸と
虚脱とほんの少しの感嘆を左手に
そして右手にほんの少しの愛を
誰にも見せることなく
悲しくない
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