仰げば、尊く/霜天
 
7と数えて
素数と一緒にやってくる人を
とりあえず抱きしめてみよう、と思う
仰げば、日々は
こんなふうにやさしい



変わっていくようで
何も変わっていかない
春になれば私は
また、ありがとうと言える人を探しにいく
仰げばこの手に、零せないほど尊く
相変らずで、回っていく一日だ



ここにも、遠くなっていくものごと
4月になれば
見える景色に
待ち合わせをした
手紙を書きたい
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