春の予感/もる
 
漕ぎ出したありふれた日々
何もかもが始まっていく

偶然のかたまりが無理矢理起こしたのは
宇宙になんら影響はないちっぽけな奇跡

悲しい噂を真に受けて
馬鹿らしい証拠を並べる

ちょっとの未来に穴空けてズルして覗き見る
いいことばかりじゃないとしても多分続いていく

拙い色に染まる僕に 予感を孕ませて
ただそれだけで消える 幼い午後の蒼い夢

冷たいことだけ引き連れて
とうとう不安は零れて

どこかで誰かと同じような物語がもう
不自然なくらい真っ赤な顔でスタートしていたら

そろそろここも動く 地面にしっかり足着けて
すぐさま変わる風景 そのうち違いに気付けるよ

冬の空の後に零れる綺麗過ぎる光
壁をぶち破って浴びようとしている花だけ咲く

拙い色に染まる僕に 予感を孕ませて
今ここから始まる 怖いならついておいで

拙い色に染まる君も 予感を追いかけて
今ここから始まる 怖くなくてもついてきて

戻る   Point(0)