To Mr. R.Carter 2: ソング フォー ユー/m.qyi
 
ソング フォー ユー



愛を忘れて
自分をおいて
きっと
どこかかなたに消えていったぼく
きみの微笑みがあせた
壁にかかったワンピースばかりを見ていた
窓から見える道はずっと続いていて
若葉の並木の
アスフアルトを
自転車が
行く
春が
ひとりで
ペダルを回して
きみを忘れて
自分をおいて
ペダルを回しつづけた
それが
あの日の
ぼく
太陽が差し込むからっぽの部屋で
それが
あのときの
ぼく。






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