EXACT TAXES/KADY
 

二度目の夜明けが訪れる頃
おれは葉巻をふかしながら
見えない何かに怯えていた


それは罪なき罪悪感

それは逃げ場のない迷宮

それは対岸にたたずむ空腹のライオン


ポケットの中に隠したコインが
指先の汗で錆びる・・・


それは時を数える猛毒の海月

それはにやけた顔の死刑執行人

それは機械仕掛けの残酷な追跡者


武装した天使との契約書に血判を記し
おれの錆びついた心臓が
白い煙のうねりの中で
再び
動き出す・・・




[2005年10月14日(金)]
戻る   Point(0)