夢メール/湾鶴
一足・・・ひとあし
踏みしめるたびに伸びてゆく首
始めは窓枠の真ん中くらいに頭があって
窓はきっちりと閉められているのに
窓の鍵は開いている
外は雨がいまにも降りそう・・・
まぶしい 曇っているのに まぶしい
頭がぐらつかないよう
しとしと歩くたびに
視線は上って
長い廊下も徐々に長くなっていくような
錯覚と眩暈 いや すべてが眩しすぎるのだ
首は伸びてゆく
後ろに下がっても伸びてゆく
また前に進んでも首は伸びてゆく
足がずっと遠くで動いている
ちゃんと歩いているつもりなのに
歩幅はやけに短く感じる
キリンは足なげーもんなぁ 妙に納得
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