晴れ/小太郎
冬の土曜日
太平洋側特有の水色の空
布団も必要以上に乾くのが感じられて
今日は気持ちよく眠れるだろうな
三階の窓から
まわりに建っている新しくない家々を眺めながら
部屋の中に顔だけ突っ込んで
小さな鏡に向かう君に
毎日がこんな風だったら飽きるかな?
照れ笑いしながら聞いたけど
あれは僕にとって僕の全てを傾けた質問
真剣な言葉と正しい言葉しか言えなくて
もっとたくさんの言葉を言えるようになりたかった
雰囲気を壊さない言葉を言えるようになって
真剣な言葉は照れくさく
誰にも伝えられなくなっているのかもしれない
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