「青い、水中の六畳間」/hiyoku
 


人の感情は刻々と変わると
溢れる思考と消えて行く湯水の隙間で
繰り返し刻む

胸の中

真っ白な罫線に向かう 午前2時
ろ過装置のように
回転し続ける低音で現実(いま)を見る

夢の中

ウィンドウを開いて 張りめぐらされた触手
触れては書き写し
言葉で、輪郭をなぞろうとして

書くことだけが唯一だと
繋がりを求めて ぎりぎりまでのばす
何か

帰着点までは振り返らずに

食(は)む、言葉の重み
匂い


帰着点など何処にもないのに


ウミノナカ


私、が消える
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