スイングバイ/霜天
 
くまる、日のための
あの星を回って
振り回されて
帰るための速度へ



それでも朝で

モノクロの空と空、青になる過程を観察して
光が射し込んで、窓に走る線のひとつふたつ
確かめるまでもなく、僕らはひとりぼっちで
その言葉で繋がって
珈琲の湯気、それだけで元気になる
そんな思い込みで
世界に出会いたい
遠回りをして、いつもそれだけのための

大きな朝に、家並に、吸い込まれていく人たちに
零れていく表情の交差点に、点滅する青と赤に

出会うための

おはようと
言うため、の
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