いしずえ/※
となしらかばで
ただひとつのこった、きみのかおに
ぼくは、なきながら
きすをした
まっくらなにかいに、めがなれてくると
そこには、さんがいへのかいだんが のびていた
うえのかいからさす まばゆいひのひかり
だけどぼくは、のぼらなかった
のこされた、きみのかおをだきしめたまま
いつまでも、いつまでも よこになって、ねむった
やがて、ときはたち
しならいだれかが このはいおくをみつけるだろう
すかすかの、いっかいに
ひとつだけある かいだんをのぼれば
くらがりの にかいに
ころがる、ふたつの しゃれこうべ
そして、まばゆいひかりさす
さんがいへのかいだんを、のぼってゆく
いき、ようようと
いき、ようようと
かいだんをつくろう、きみのことば
ぼくたちふたりだけなら かんだんなんて、いらなかった
しんしょくするあめゆきは
いっかいにのこされた はしらをけずって
やがては、とうかいする
ゆめの あしあと
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