星を見ながら/リヅ
 
受話器越しに溢れる沈黙が暖かい

私があなたに別れを告げる時
きっと私はあなた以上に誰かを愛することができるようになったか
あなた無しでも生きていける強さを手にいれたんだろう
ごめんね、どちらにしても実は少し楽しみなんだよ

あなたが私に別れを告げる時
楽しみとは言えないけれど
きっとその瞬間のあなたの顔はまだ私がもっていないもの
あなたからもらえるものを私はすべて大事にしたいから
ごめんね、物語が終わる瞬間の涙はやっぱり少し興味があるんだ

沈黙の暖かさをまるまる包み込んで
愛してるという言葉

死んでしまうのなら、今
生きていきたいと思うのも、今
私はいつも少し泣きそうになってしまう
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