平和平/久野本 暁
 
法廷は欠伸をした



誰かの祈りが
神様とやらを本気にさせて幾年


似たような顔をした善者が蔓延り
見えない所で殺し殺される夜が来る

朝はこの上なく赤色で
ボケ老人が懐古しながら薙刀を構えるのだ


法廷は欠伸をした

誰もが昇らない十三階段を

大きな足が踏み潰していった
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