生贄にされた男/
ジム・プリマス
幾重にも張り巡らされた
罠を突き破って
とうとう
本当のことが分かったとき
うわべだけの美しさの陰に隠れている
醜悪な匂いを感じた
いつも悩まされていた匂いだった
自分が発している匂いだと思い込んでいた
数の力
ただ、それだけのことだった
そんなものはもう僕には通用しないよ
そんなやりかたじゃ本当に幸せにはなれないよ
人任せにして膨れ上がった邪で醜悪な欲望
こんどは自分でなんとかするんだね
助けをもとめても僕は
もういない
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