誰かの心のかけらを/さくらほ
仄白い朝の駅への道で
誰かの心のかけらを
見つけました
それは「忙しい、忙しい」って言って
かりかりしていました
それは周りを気にする事なく
くるくると回り続けていました
私は何かできたら・・と思ったけど
手を伸ばすとはじかれそうで
そっとしておきました
満員電車の中で
誰かの心のかけらを
見つけました
それは愛する誰かを思って
青くなったり赤くなったり
ドキドキハラハラしていました
私は思わずその心をポーンと押してあげようと思ったけど
心の中で「フレーフレー」と応援するだけにしました
学校の体育館の前で
誰かの心のかけ
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