恋うた/
和歌こゆみ
窓の下を通るとき
灯りのともるのを見て安堵する
ただそれだけで
暖かいきもちになれた
あの人が ただ一瞬
振り向いてくれたと思ったのは気のせいですか
確かにあの時
隣にいたのは私なのに
他の誰かに宛てた手紙を
盗み見たようなきもち
どうしてなの
届かないよ 今でも
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