慈悲の白蓮/アマル・シャタカ
 
悲しみを慈しむ
それは

生きてあることを悲しみ
老いてゆくことを悲しみ
病に倒れることを悲しみ
死に別れることを悲しむ

その悲しみに
打ち震える人を
慈しむこと

そして

慈しみの波の中に
悲しみの華は咲いている

悲しみの亀裂から
慈しみの水は湧き出でて
白蓮は花開く

君の流す涙から
白蓮が咲いたなら
それは透明で
美しいだろう
たとえ悲しくとも

死すら生ぬるい
凍える世界が来たなら
君の涙は雪になる

ごらん
君や僕に降り積もる
無数の白蓮を

君の悲しみが降らせるものは
こんなにも温かく
君の悲しみが咲かせるものは
こんなにも美しい

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