スカイライン/霜天
は気付かずに
空に浮く
一過性の感傷は滞ることもなく
二人を振り分けていく
そんな都合のいい季節が
何か、囁いている
そして、手を振っている
気付く、ということに
気付かない振りをして
ただ独り、手を振っている
浅瀬と、深く沈んでいく世界の境界
そこで落ちないようにバランスをとりながら
忘れゆくものたちへ、手を、振っている
僕らはその隣を、スピードを落として通り過ぎる
透き通った人たちが海へ向かう、その横を通り過ぎる
君は気付かずに深く、沈み込むと
ゆっくりと目を開けて、出会う
空の稜線
おはよう
ここも今日だ
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