004 mail/完食
ケータイ電話がならないことは、
決して寂しいことではない
新着メール問い合わせのたびに、
鬱になる必要なんかない
新着メールはありませんと言われたら、
死にたくなる気持ちは捨てておけばいい
たった一度だけ鳴ったケータイが、
私のほうを見てしょんぼりす
たった一度だけ鳴ったケータイを、
握り締めて私はしょんぼりす
寂しくないだなんてそれはただの、
つよがりでしかないのに
寂しくないからメールは大丈夫だよ、
言わなきゃ良かったんだ
ケータイ電話がならないことは、
決して寂しいことではない
そう言い聞かせてもう一度、
新着メールを問い合わせる
新着メールはありません、
腐るほど見て 泣いた
折りたためない方向に曲げられそうになるケータイは、
ぎいぎいって 鳴いた
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