玄関先における想像/むらさき
 
わたしの
内臓に
広がっている
四次元の宇宙に
向かって
こんにちはと
声をかけると
いつぞやの
バービーが
ケンとともに
儀礼的挨拶を
返してくれた

ありがとう
こちらこそ

床につくと
ごったがえされた
宇宙が横になるので
軽い吐き気を
もよおした

だから
あたしは
いつも垂直に
寝なければならない
のであった

意識をせずに
右足と左足を
交互に出すために
そう
しなければ
ならないのであった

気まずい哲学が
嫌いなの

関係性について
語りたい
あたし

もう
どうしようも
ないじゃないか


[次のページ]
戻る   Point(3)