夜/ala
 
夜、フッと目が覚めて隣を見れば、布団からはみ出た腕に気付く。
ゆっくりと相手に気付かれない様触れれば、その腕は冷たく、何故か物悲しい気持ちにさせられた。
何故?そう思いながらも、布団を引っ張って相手に掛ければ、その手を緩く握った。
少しでも暖まる様に、少しでも長生きしてくれる様に。


そして朝、私は涙でカピカピになった頬を擦りながら、新たな涙の軌跡を作っていく。

「おはよう。」


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